煩悩108部屋

袈裟とは本来、出家僧が身につけるもので、その下衣は、仏教が寒冷地に伝達したゆえに着られるようになったものである。

「ちょっと、法師さま、それ変だって!」
「そうよ、弥勒さま、なんかジャングルにいる人みたいだからやめて!」

女子二人の批難を浴びるのは、彼の法師。
普段は黒衣の上に紫の袈裟をまとっているが。

夏の暑さが人をだめにする。

「いえ〜、この方が涼しいですし」

袈裟オンリーのその姿に一行は引き気味。

「や、なら袈裟だけ脱げばいいだろ」
犬 夜叉がぼそりと呟く。

「袈裟を脱いだら法師って分からなくなるじゃないですか!」
「……そんなに法師に拘るのはなんでなんだよ」
「それに! 黒いしちょっと厚手なんで暑っついんですよ! 何か文句ありますか!」

意気込む彼に仲間は容赦しない。

「キモい」
「変質者みたいだよ、法師さま」
「奈落もこれなら襲ってこないと思うぜ」

この射すような日差しに反して、氷のような彼らの目線に弥勒はやれやれと肩を落とした。

「……なら、全部脱ぎます」

直後、飛んできた破魔矢と飛来骨と風の傷で吹き飛んだ男がいた。


Don't bother none,go your way...



キャラ崩壊すみません。絶対弥勒はこんなことはしないと思う、うん。
でもちょっとやらせてみたかったんです。
夏ネタはまだありますゆえ…。
破魔矢と飛来骨と風の傷全部くらったら劇場版でもあったように死にますよね。
今日はあまり良いネタが思いつきませんなあ……。

09.07.31 漆間 周